この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 環化 問題14
問14 化学反応の活性化エネルギーを実験的に求めるためには、どのような測定を行えばよいか。次の中から最も適切なものを一つ選べ。
1 反応物質の初濃度を変えて反応速度を測定する。
2 触媒有りと無しの条件でそれぞれ反応熱を測定する。
3 一定温度を保ちながら化学反応による熱の出入りを測定する。
4 さまざまな温度で反応速度定数を測定する。
5 反応が停止するのを待って各成分の濃度を測定する。
解答
解答:4
活性化エネルギーとは、反応が進むために必要なエネルギーの壁のようなものです。
活性化エネルギーを実験的に求めるときは、温度を変えて反応速度定数を測定する必要があります。
これは、反応速度定数 k と温度 T の関係が、アレニウスの式で表されるためです。
k = A e^(-Ea/RT)
ここで、
k:反応速度定数
A:頻度因子
Ea:活性化エネルギー
R:気体定数
T:絶対温度
を表します。
この式からわかるように、反応速度定数 k は温度 T によって変化します。
そのため、さまざまな温度で反応速度定数を測定することで、活性化エネルギーを求めることができます。
式を対数の形にすると、
ln k = -Ea / R × 1/T + ln A
となります。
これは、縦軸を ln k、横軸を 1/T とすると、直線になる形です。
この直線の傾きは、
-Ea / R
です。
したがって、傾きから活性化エネルギー Ea を求めることができます。
各選択肢を見ると、
1 反応物質の初濃度を変えて反応速度を測定する。
これは、反応次数や速度式を調べるための測定です。活性化エネルギーを求める方法としては不十分です。
2 触媒有りと無しの条件でそれぞれ反応熱を測定する。
触媒は活性化エネルギーを下げますが、反応熱そのものは変えません。反応熱を測っても活性化エネルギーは直接求められません。
3 一定温度を保ちながら化学反応による熱の出入りを測定する。
これは反応熱やエンタルピー変化を調べる方法です。活性化エネルギーを求める方法ではありません。
4 さまざまな温度で反応速度定数を測定する。
アレニウスの式を利用して活性化エネルギーを求める方法です。これが正解です。
5 反応が停止するのを待って各成分の濃度を測定する。
これは平衡状態や最終的な組成を調べる方法です。活性化エネルギーの測定には適していません。
よって、最も適切なのは、
4 さまざまな温度で反応速度定数を測定する。
です。
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