この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 環化 問題23
問23 エタノールに関する(ア)〜(ウ)の記述について、正誤の組合せとして正しいものを 1〜5 の中から一つ選べ。
(ア) 水溶液は弱酸性である。
(イ) 希硫酸中で二クロム酸カリウムと反応して、アセトアルデヒドを生じる。
(ウ) 濃硫酸を加えて約 130 ℃ に加熱すると、おもにエテン(エチレン)を生じる。
| 番号 | (ア) | (イ) | (ウ) |
|---|---|---|---|
| 1 | 正 | 正 | 誤 |
| 2 | 誤 | 正 | 正 |
| 3 | 正 | 誤 | 正 |
| 4 | 誤 | 正 | 誤 |
| 5 | 誤 | 誤 | 誤 |
解答
解答:4
この問題は、エタノールの性質と反応について、正誤を判断する問題です。
(ア)水溶液は弱酸性である。
これは 誤り です。
エタノールは、
CH₃CH₂OH
で表されるアルコールです。
水に溶けますが、水溶液は基本的に 中性 と考えます。
酸のように水中で H⁺ を多く出すわけではなく、弱酸性とはいえません。
したがって、(ア)は 誤 です。
(イ)希硫酸中で二クロム酸カリウムと反応して、アセトアルデヒドを生じる。
これは 正しい です。
エタノールは第一級アルコールなので、酸化されるとまず アセトアルデヒド になります。
反応の流れは、
エタノール → アセトアルデヒド → 酢酸
です。
二クロム酸カリウムは酸性条件下で酸化剤として働きます。
そのため、エタノールは希硫酸中で二クロム酸カリウムと反応し、アセトアルデヒドを生じます。
したがって、(イ)は 正 です。
(ウ)濃硫酸を加えて約 130 ℃ に加熱すると、おもにエテン(エチレン)を生じる。
これは 誤り です。
エタノールに濃硫酸を加えて加熱すると、温度によって主生成物が変わります。
約 130 ℃ では、主に ジエチルエーテル が生成します。
反応は、エタノール 2 分子から水が取れて結合する反応です。
2CH₃CH₂OH → CH₃CH₂OCH₂CH₃ + H₂O
一方、エテン(エチレン) が主に生成するのは、より高温の 約 160〜170 ℃ 付近で脱水される場合です。
CH₃CH₂OH → CH₂=CH₂ + H₂O
したがって、約 130 ℃ でおもにエテンを生じるという記述は誤りです。
よって、(ウ)は 誤 です。
以上より、
(ア)誤
(イ)正
(ウ)誤
となります。
したがって、正しい組合せは 4 です。
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