この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 環化 問題20
問20 (ア)に示す製法によって得られる気体について、その確認法(イ)が誤っているものを 1〜5 の中から一つ選べ。
| 番号 | (ア)気体の製法 | (イ)発生した気体の確認法 |
|---|---|---|
| 1 | 石灰石(主成分:炭酸カルシウム)にうすい塩酸を加える。 | 過酸化水素水に通すと白く濁る。 |
| 2 | 水酸化ナトリウムに塩化アンモニウムを混合して加熱する。 | 湿った赤色リトマス紙が青色に変色する。 |
| 3 | 鉄にうすい塩酸を加える。 | 試験管に捕集し、マッチの火を近づけるとポンと音をたてて燃える。 |
| 4 | 高度さらし粉(主成分:Ca(ClO)₂・2H₂O)にうすい塩酸を加える。 | 湿った青色リトマス紙が赤色に変色し、その後白色に脱色する。 |
| 5 | 酸化マンガン(Ⅳ)にうすい過酸化水素水を加える。 | 火のついた線香を近づけると炎を上げて燃える。 |
解答
解答:1
この問題は、気体の発生方法と確認方法の組合せが正しいかを判断する問題です。
誤っているものは 1 です。
1 石灰石にうすい塩酸を加える場合
石灰石の主成分は 炭酸カルシウム CaCO₃ です。
これにうすい塩酸を加えると、二酸化炭素 CO₂ が発生します。
反応式は、
CaCO₃ + 2HCl → CaCl₂ + H₂O + CO₂
です。
二酸化炭素の確認法として正しいのは、石灰水に通すと白く濁るです。
これは、二酸化炭素が石灰水中の水酸化カルシウムと反応して、白色沈殿の炭酸カルシウムを生じるためです。
CO₂ + Ca(OH)₂ → CaCO₃ + H₂O
しかし、選択肢1では、確認法が 「過酸化水素水に通すと白く濁る」 となっています。
白く濁る確認に使うのは 石灰水 であり、過酸化水素水ではありません。
したがって、選択肢1が誤りです。
2 水酸化ナトリウムと塩化アンモニウムを加熱する場合
水酸化ナトリウムと塩化アンモニウムを混合して加熱すると、アンモニア NH₃ が発生します。
NH₄Cl + NaOH → NH₃ + NaCl + H₂O
アンモニアは塩基性の気体なので、湿った赤色リトマス紙を青色に変えます。
したがって、この組合せは正しいです。
3 鉄にうすい塩酸を加える場合
鉄にうすい塩酸を加えると、水素 H₂ が発生します。
Fe + 2HCl → FeCl₂ + H₂
水素は可燃性の気体です。
試験管に捕集してマッチの火を近づけると、ポンと音をたてて燃えることで確認できます。
したがって、この組合せも正しいです。
4 高度さらし粉にうすい塩酸を加える場合
高度さらし粉の主成分は、問題文にあるように Ca(ClO)₂・2H₂O です。
これにうすい塩酸を加えると、塩素 Cl₂ が発生します。
塩素は水に溶けると酸性を示すため、湿った青色リトマス紙を赤色に変えます。
さらに、塩素には漂白作用があるため、その後 白色に脱色 します。
したがって、この組合せも正しいです。
5 酸化マンガン(Ⅳ)にうすい過酸化水素水を加える場合
酸化マンガン(Ⅳ)に過酸化水素水を加えると、過酸化水素水が分解され、酸素 O₂ が発生します。
2H₂O₂ → 2H₂O + O₂
酸素にはものを燃やすはたらきを助ける性質があります。
そのため、火のついた線香を近づけると、炎を上げて燃えます。
したがって、この組合せも正しいです。
以上より、確認法が誤っているものは、
1 石灰石にうすい塩酸を加える。/過酸化水素水に通すと白く濁る。
です。
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