この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 環濃 問題20
問20 金属元素の試験を行う際に、試料に含まれる有機物や懸濁物質等を分解するために行われる前処理操作として、「JIS K 0102 工場排水試験方法」および「JIS K 0102-3 工業用水・工場排水試験法-第3部:金属」に規定されていないものを、次の中から一つ選べ。ただし、それぞれの試験項目において規定されている場合を除く。また、試料とは試験を行うために採取した水をいう。
1 塩酸による分解
2 硝酸による分解
3 過塩素酸による分解
4 硝酸と過塩素酸による分解
5 硝酸と硫酸による分解
解答
正しい答えは 3 です。
この問題は、金属元素を測定する前に行う前処理の分解方法について問われています。
工場排水や工業用水に含まれる金属を測定する場合、試料中には金属だけでなく、有機物や懸濁物質などが含まれていることがあります。
そのまま測定すると、金属が完全に溶液中に出てこなかったり、測定値にばらつきが出たりすることがあります。
そのため、酸を加えて加熱し、有機物や懸濁物質を分解してから測定します。
選択肢のうち、規定されている前処理としては、たとえば次のようなものがあります。
1 塩酸による分解
塩酸を用いて試料を分解する方法です。金属の前処理として使われることがあります。
2 硝酸による分解
硝酸は酸化力をもつ酸で、有機物の分解にも用いられます。金属分析の前処理として代表的です。
4 硝酸と過塩素酸による分解
硝酸と過塩素酸を組み合わせて、より強く分解する方法です。金属分析の前処理として規定されています。
5 硝酸と硫酸による分解
硝酸と硫酸を組み合わせて、有機物を分解する方法です。こちらも前処理方法として用いられます。
一方で、3 過塩素酸による分解のように、過塩素酸だけを単独で用いる分解方法は、ここで問われている規定には該当しません。
過塩素酸は強い酸化力をもつ酸ですが、単独で使う方法ではなく、硝酸と組み合わせて用いる方法が規定されています。
したがって、「規定されていないもの」は 3 過塩素酸による分解 です。

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