環境計量士 第76回 環音 問題5|音の物理量【過去問解説】

76回環音問題5

この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。

過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。

なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。

正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。

目次

環境計量士 第76回 環音 問題5

問 5 自由音場にて、図のように点音源と無限長の線音源が存在し、観測点 A は点音源から rrr、観測点 B は点音源から 2r2r2r の距離にある。観測点 A において、線音源のみまたは点音源のみを駆動したとき音圧レベルはそれぞれ 73 dB を観測した。線音源と点音源を同時に駆動したとき、観測点 B の音圧レベルは何 dB か。次の中から最も近い数値を一つ選べ。ただし、線音源から発せられる音と点音源から発せられる音の間には相関がないものとする。

1. 68

2. 70

3. 72

4. 74

5. 76

解答

解答は3の「72 dB」です。

観測点Aは点音源から距離 rrr、観測点Bは点音源から距離 2r2r2r にあります。また、図では点音源が線音源上にあるため、線音源から観測点A・Bまでの垂直距離も、それぞれ rrr、2r2r2r となります。

点音源から放射された音は球面状に広がります。音のエネルギーは距離の2乗に反比例するため、距離が rrr から 2r2r2r になると音の強さは 1/41/41/4 になります。音圧レベルの減少量は、次のとおりです。20log102rr=20log1026.0 dB20\log_{10}\frac{2r}{r} =20\log_{10}2 \approx6.0\ \mathrm{dB}20log10​r2r​=20log10​2≈6.0 dB

観測点Aにおける点音源だけの音圧レベルは73 dBなので、観測点Bでは、736.0=67.0 dB73-6.0=67.0\ \mathrm{dB}73−6.0=67.0 dB

となります。

一方、無限長の線音源から放射された音は円筒面状に広がります。そのため、音のエネルギーは距離に反比例し、距離が rrr から 2r2r2r になると音の強さは 1/21/21/2 になります。音圧レベルの減少量は、10log102rr=10log1023.0 dB10\log_{10}\frac{2r}{r} =10\log_{10}2 \approx3.0\ \mathrm{dB}10log10​r2r​=10log10​2≈3.0 dB

です。したがって、観測点Bにおける線音源だけの音圧レベルは、733.0=70.0 dB73-3.0=70.0\ \mathrm{dB}73−3.0=70.0 dB

となります。

観測点Bでは、点音源による67 dBと線音源による70 dBが同時に観測されます。ただし、デシベルは対数で表された値なので、67と70をそのまま足すことはできません。問題文には、両方の音の間に相関がないとあるため、それぞれの音のエネルギーを加算します。L=10log10(1067/10+1070/10)L =10\log_{10} \left( 10^{67/10}+10^{70/10} \right)L=10log10​(1067/10+1070/10)

これを計算すると、L71.8 dBL\approx71.8\ \mathrm{dB}L≈71.8 dB

となり、最も近い値は72 dBです。

別の考え方として、観測点Aにおけるそれぞれの音の強さを I0I_0I0​ とすると、観測点Bでは、点音源による強さが I0/4I_0/4I0​/4、線音源による強さが I0/2I_0/2I0​/2 になります。したがって、合計の音の強さは、I04+I02=3I04\frac{I_0}{4}+\frac{I_0}{2} =\frac{3I_0}{4}4I0​​+2I0​​=43I0​​

です。これを観測点Aで一つの音源だけを駆動したときの73 dBと比較すると、73+10log1034731.2571.8 dB73+10\log_{10}\frac{3}{4} \approx73-1.25 \approx71.8\ \mathrm{dB}73+10log10​43​≈73−1.25≈71.8 dB

となります。

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