環境計量士 第76回 環濃 問題19|陰イオン界面活性剤に規定されている妨害物質【過去問解説】

環境計量士第76回(環濃)問題19

この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。

過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。

なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。

正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。

目次

環境計量士 第76回 環濃 問題19

問19 「JIS K 0170-8 流れ分析法による水質試験方法-第8部:陰イオン界面活性剤」に規定されている妨害物質に関する次の記述の(ア)~(ウ)に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。

硝酸イオン、シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンは、メチレンブルーとイオン対を生成して 1, 2-ジクロロエタン、クロロホルムなどに抽出されるが、(ア)洗浄によってこれらのイオン対は除去できる。また、陽イオン界面活性剤が共存すると、陰イオン界面活性剤がこれと安定なイオン対を生成するため、(イ)の妨害をする。残留塩素などの酸化性物質は、メチレンブルーを酸化して(ウ)の誤差を与えるので、あらかじめ亜硫酸ナトリウム溶液を当量になるように加えて還元する。

番号(ア)(イ)(ウ)
1
2
3
4アルカリ
5アルカリ

解答

正しい答えは 1 です。

文章に入れると、次のようになります。

硝酸イオン、シアン化物イオン及びチオシアン酸イオンは、メチレンブルーとイオン対を生成して 1, 2-ジクロロエタン、クロロホルムなどに抽出されるが、酸洗浄によってこれらのイオン対は除去できる。また、陽イオン界面活性剤が共存すると、陰イオン界面活性剤がこれと安定なイオン対を生成するため、負の妨害をする。残留塩素などの酸化性物質は、メチレンブルーを酸化して負の誤差を与えるので、あらかじめ亜硫酸ナトリウム溶液を当量になるように加えて還元する。

この問題は、陰イオン界面活性剤の測定における妨害物質についての問題です。

陰イオン界面活性剤は、メチレンブルーとイオン対をつくり、有機溶媒に抽出して測定します。
しかし、硝酸イオン、シアン化物イオン、チオシアン酸イオンなどもメチレンブルーとイオン対をつくるため、同じように有機溶媒へ抽出されてしまうことがあります。

ただし、これらのイオン対は酸洗浄によって除去できます。
そのため、(ア)には が入ります。

次に、陽イオン界面活性剤が共存する場合です。

陰イオン界面活性剤は、本来メチレンブルーと反応して測定されます。
ところが、陽イオン界面活性剤があると、陰イオン界面活性剤が陽イオン界面活性剤と安定なイオン対をつくってしまいます。

その結果、メチレンブルーと反応する陰イオン界面活性剤が少なくなり、測定値が実際より小さく出やすくなります。
したがって、これは負の妨害です。
よって、(イ)は です。

最後に、残留塩素などの酸化性物質についてです。

残留塩素のような酸化性物質は、メチレンブルーを酸化します。
メチレンブルーが酸化されると、陰イオン界面活性剤との反応や発色が正しく行われにくくなります。

そのため、測定値は実際より小さくなり、負の誤差を与えます。
よって、(ウ)は です。

したがって、
(ア)酸
(イ)負
(ウ)負

となり、正解は 1 です。

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