この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 環濃 問題18
問18 AgNO₃ を主成分とする試薬 10.5 g をはかりとって純水に溶解させ、1000 mL の滴定液を調製した。この滴定液を用いて濃度 1.17 g/L の NaCl 水溶液 300 mL に対して滴定を行ったところ、100 mL を加えた時点で終点に達した。この試薬に含まれる AgNO₃ の質量分率として、最も近いものを次の中から一つ選べ。ただし、この試薬中には AgNO₃ 以外に NaCl 水溶液と反応する成分は含まれておらず、また、銀、窒素、酸素、ナトリウムおよび塩素の原子量をそれぞれ、108、14.0、16.0、23.0 および 35.5 とする。
1 100 %
2 99 %
3 98 %
4 97 %
5 96 %
解答
この問題は、NaCl と AgNO₃ の反応量から、試薬中の AgNO₃ の質量分率を求める問題です。
反応式は次のとおりです。
AgNO₃ + NaCl → AgCl + NaNO₃
AgNO₃ と NaCl は 1:1 の物質量で反応します。
まず、NaCl 水溶液中の NaCl の質量を求めます。
NaCl 水溶液の濃度は 1.17 g/L、体積は 300 mL = 0.300 L なので、
1.17 × 0.300 = 0.351 g
NaCl のモル質量は、
23.0 + 35.5 = 58.5 g/mol
したがって、NaCl の物質量は、
0.351 ÷ 58.5 = 0.00600 mol
AgNO₃ と NaCl は 1:1 で反応するため、終点までに使われた AgNO₃ も、
0.00600 mol
です。
ここで、滴定液は 100 mL 使われています。
この 100 mL 中に AgNO₃ が 0.00600 mol 含まれていたことになります。
滴定液全体は 1000 mL なので、全体に含まれる AgNO₃ の物質量は、
0.00600 × 10 = 0.0600 mol
AgNO₃ のモル質量は、
108 + 14.0 + 16.0 × 3 = 170 g/mol
したがって、滴定液全体に含まれる AgNO₃ の質量は、
0.0600 × 170 = 10.2 g
最初にはかりとった試薬の質量は 10.5 g なので、AgNO₃ の質量分率は、
10.2 ÷ 10.5 × 100 = 97.1 %
よって、最も近い値は 97 % です。
したがって、正解は 4 です。

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