環境計量士 第76回 環濃 問題7|吸光光度分析【過去問解説】

環境計量士76回(環濃)問題7

この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。

過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。

なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。

正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。

目次

環境計量士 第76回 環濃 問題7

問7 ICP 発光分光分析に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。

1 スプレーチャンバーは、ネブライザーで試料溶液から発生させた霧状の液滴のうち、粒径の大きな液滴を分離除去し、ごく微細な液滴を ICP に導く役割をもつ。

2 ICP のトーチは三重管からなり、中心の管から試料が導入される。

3 ICP 発光部からの光の観測方式には、横方向観測方式と軸方向観測方式がある。

4 回折格子に達した光は、波長に応じた角度に分散されて、検出器に導かれる。

5 光電子増倍管は、入射窓から入射した光電子を増幅し、その強度に応じた電気信号に変換する検出器である。

解答

解答:5

この問題は、ICP発光分光分析装置の構成と検出器について問う問題です。

誤っているのは 5 です。

選択肢5では、

光電子増倍管は、入射窓から入射した光電子を増幅し、その強度に応じた電気信号に変換する検出器である。

とあります。

ここで誤っているのは、**「入射した光電子」**という部分です。

光電子増倍管に入射するのは、です。
入射窓から入った光が光電面に当たると、光電効果によって光電子が放出されます。

その後、放出された光電子がダイノードで増倍され、最終的に電気信号として取り出されます。

つまり、正しくは、

光電子増倍管は、入射窓から入射したを光電子に変換し、その光電子を増倍して電気信号として取り出す検出器である。

となります。

選択肢5は、最初から「光電子が入射する」としているため誤りです。

他の選択肢の確認

1は正しいです。
スプレーチャンバーは、ネブライザーで発生した霧状の液滴のうち、粒径の大きな液滴を除去し、微細な液滴だけを ICP に導く役割があります。大きな液滴がそのまま入ると、プラズマが不安定になったり、測定精度が悪くなったりします。

2も正しいです。
ICP のトーチは一般に三重管構造で、中心の管から試料エアロゾルが導入されます。周囲にはプラズマガスや補助ガスが流れ、安定したプラズマを形成します。

3も正しいです。
ICP 発光部からの光の観測方式には、横方向から観測する横方向観測方式と、プラズマの軸方向から観測する軸方向観測方式があります。

4も正しいです。
回折格子に達した光は、波長ごとに異なる角度へ分散されます。そのため、目的元素の発光線を分けて検出器へ導くことができます。

まとめ

光電子増倍管に入射するのは、光電子ではなく光です。
入射した光によって光電子が発生し、その光電子が増倍されます。

したがって、選択肢5の記述は誤りです。

解答:5

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