この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 法規 問題15
問15 基準器検査に関する次の記述の中から、正しいものを一つ選べ。
1 検定、定期検査その他計量器の検査であって経済産業省令で定めるものに用いる計量器の検査(以下、「基準器検査」という。)は、計量器の種類にかかわらず、経済産業大臣又は国立研究開発法人産業技術総合研究所が行う。
2 基準器検査を行う計量器の種類及びこれを受けることができる者は、経済産業省令で定められている。
3 基準器検査に合格した計量器には、経済産業省令で定めるところにより、検定証印を付する。
4 基準器検査証印の有効期間は、一律10年である。
5 基準器を譲渡し、又は貸し渡すときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。
解答
解答:2
基準器とは、検定や定期検査などにおいて、計量器が正確に計量できているかを確認するための基準として用いられる計量器です。基準器そのものが不正確では、検査を受ける計量器の正確性を適切に判断できません。そのため、基準器についても「基準器検査」という検査制度が設けられています。経済産業省の資料でも、基準器制度は、検定・検査等で使用する計量器を技術基準に適合したものに限定し、正確な特定計量器の供給を目的とする制度と説明されています。
1は誤りです。
基準器検査を行う機関は、計量器の種類にかかわらず経済産業大臣又は産業技術総合研究所だけというわけではありません。基準器の種類などに応じて、産業技術総合研究所、都道府県、日本電気計器検定所などが検査機関となります。
したがって、「計量器の種類にかかわらず」という部分が誤りです。
2は正しいです。
基準器検査を行う計量器の種類と、基準器検査を受けることができる者は、経済産業省令で定められています。
誰でも、どの計量器でも自由に基準器検査を受けられる制度ではありません。基準器として使用する計量器の種類や検査を受けることができる者について、法令上の範囲が定められています。
したがって、2が正解です。なお、この選択肢は経済産業省が公開している第76回の計量関係法規の問題文とも一致します。
3は誤りです。
基準器検査に合格した計量器に付されるのは、**検定証印ではなく「基準器検査証印」**です。
「検定証印」は、特定計量器が検定に合格したことを示す証印です。一方、基準器検査に合格した基準器には基準器検査証印が付されます。経済産業省の基準器制度の資料でも、合格した基準器には基準器検査証印を付すことが示されています。
つまり、
検定に合格 → 検定証印
基準器検査に合格 → 基準器検査証印
と区別して覚えることが重要です。
4は誤りです。
基準器検査証印の有効期間は、一律10年ではありません。
有効期間は、基準器の種類に応じてそれぞれ定められています。基準器検査規則第21条では、基準器の種類ごとに有効期間を定めています。
例えば、経済産業省の資料では、タクシーメーター装置検査用基準器は4年、鋳鉄製又は軟鋼製の基準分銅は1年、一定の基準分銅は5年、温度基準器は5年などの例が示されています。
したがって、「一律10年」という記述は誤りです。
5は誤りです。
基準器を譲渡したり貸し渡したりするときに、あらかじめ都道府県知事へ届け出る必要があるという規定ではありません。
基準器を譲渡し、又は貸し渡す場合には、基準器検査成績書をともにしなければなりません。経済産業省が公開する計量関係法規の過去問題でも、この内容が確認できます。
したがって、
「都道府県知事に届出」ではなく、
「基準器検査成績書をともにする」
と覚えておきましょう。
この問題では、「検定証印」と「基準器検査証印」の違い、有効期間は一律ではない、譲渡・貸渡し時は基準器検査成績書をともにするという3点が重要なポイントです。

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