この記事では、環境計量士試験の過去問について、問題文・解答・解説を掲載しています。
過去問のPDFは、経済産業省などの公式ページで公開されている資料をもとに確認し、学習しやすいように1問ずつ解説しています。
なお、問題文の表記はできるだけ原文に沿っていますが、学習しやすさを重視して一部レイアウトを整えている場合があります。
正確な出題内容を確認したい場合は、公式に公開されているPDFもあわせて確認してください。
環境計量士 第76回 法規 問題25
問25 計量法の雑則及び罰則に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。
1 定期検査を受けなければならない特定計量器であって、その特定計量器の種類に応じて経済産業省令で定める計量士が行う代検査において、計量法第25条第3項の規定に違反して、計量法第23条第1項各号に規定する定期検査の合格条件に適合する旨を証明書に記載した計量士は、50万円以下の罰金に処する。
2 計量法に基づく立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められている。
3 計量士でない者が、計量士の名称を用いた場合、50万円以下の罰金に処する。
4 都道府県知事が計量証明事業者に事業の停止を命じた場合において、当該事業者が当該命令に違反した場合、1年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5 法定計量単位以外の計量単位を、計量法第2条第1項第1号に掲げる物象の状態の量について、取引又は証明に用いた場合(計量法第8条第3項に規定する場合を除く。)、50万円以下の罰金に処する。
※ 刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)の一部施行(令和7年6月1日)により、「懲役刑」は「拘禁刑」に改められた。
解答
解答は2です。
選択肢2は誤りです。
計量法に基づく立入検査は、犯罪捜査を目的とした権限ではありません。
計量法では、経済産業大臣や都道府県知事などが、法律の施行に必要な限度で、職員に事業所などへの立入り、計量器や帳簿・書類などの検査、関係者への質問をさせることができます。一方で、その権限については、**「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」**と明確に規定されています。
つまり、
立入検査=計量法を適正に施行するための行政上の調査
であり、
立入検査=犯罪を捜査するための権限
ではありません。
選択肢2は「犯罪捜査のために認められている」と、法律の規定とは正反対の内容になっているため誤りです。
選択肢1は正しい記述です。
代検査とは、定期検査に代わり、一定の要件を満たす計量士が特定計量器を検査する制度です。計量士が、定期検査の合格条件に適合していないにもかかわらず、適合する旨を証明書に記載する行為は、計量法の罰則の対象となります。計量法の現行条文では、この違反について50万円以下の罰金が定められています。
選択肢3も正しい記述です。
計量士でない者は、「計量士」の名称を用いることができません。これは、資格を持たない者が計量士であるかのように表示し、社会的な信用を誤認させることを防ぐための規定です。
この名称使用の制限に違反した者は、50万円以下の罰金の対象となります。
選択肢4も正しい記述です。
都道府県知事は、計量証明事業者が法令に違反した場合など、一定の要件に該当するときは事業の停止を命じることができます。
そして、この事業停止命令に違反した場合は、1年以下の拘禁刑若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれらを併科することができます。
画像下部の注記にもあるとおり、令和7年6月1日から刑法改正に伴い、従来の「懲役刑」は「拘禁刑」に改められています。
選択肢5も正しい記述です。
計量法では、原則として、取引または証明に法定計量単位を使用しなければなりません。
例えば、法律で法定計量単位が定められている物象の状態の量について、原則に反して法定計量単位以外の単位を取引・証明に用いた場合は、罰則の対象となります。
この違反については、50万円以下の罰金が規定されています。

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